屋外飼育に重要なメダカの冬眠、冬越しについて!冬支度はできてますか?
メダカにとって最大の試練の季節である冬・・・自然のメダカはどういった状態で冬眠、冬越しをしているのでしょうか? 人間の飼育下でもいくつかの意見があるようです。そのことについて考えてみましょう。
メダカの冬眠、冬越しについて!のコンテンツ
- 野生のメダカの冬の過ごし方
- 飼育しているメダカを死なせず冬眠させるには
- メダカを死なせない為のポイント
- メダカの冬眠に必要な環境
- 越冬・冬眠はどちらが簡単?ビオトープと屋内飼育
- メダカの稚魚の越冬・冬眠について
- メダカは氷がはっても生きていられる?
- メダカの冬越に発泡スチロールが有効なわけ
- 冬眠からの目覚め
- まとめ
1.野生のメダカの冬の過ごし方
野生のメダカは冬になり水温が下がってくるとほとんど姿を見かけなくなると思いますが、その理由は水底でじっとして 冬眠状態になっているからです。よく観察してみると動いていないようでも、エラはやヒレは微妙に動いています。例え、川や、田んぼの表面が凍っても、凍っていない底面で静かに餌も食べずに春を待ちます。 その際に、弱い個体は力尽きてしまうことでしょう。自然は厳しいですね。
2.屋外で飼育しているメダカを死なせず冬眠させるには
▲冬の間でも気温があがる日中には水面付近で泳ぐメダカを確認できます。さて、現在、あなたが屋外でメダカを飼育しているのでしたら死なせずに冬眠までもっていく為にはどうしたらよいでしょう。 11月~3月くらいまでの間は屋外で飼育している限りどうしても冬眠状態に入ってきます。 改良品種のメダカを屋外で越冬・冬眠させるというのはもちろんリスクがあります。ある程度、弱い個体が死んでしまうのも覚悟しないといけないでしょう。 冬も本番になってきて水温が10℃を下回るようになってくるとメダカもほとんど餌を 食べなくなり、いよいよメダカのシーズンも終了です。冬眠直前のメダカは活性が下がっていますので過度に餌を与えることは食べきれなかった餌で 水質を悪化させるだけです。仮に餌を食べたとしても活性の下がった低水温状態では消化不良を起こす可能性が高いです。 なるべく、健康状態のよいまま、十分に大きく成長させて冬を迎えることが重要です。
3.メダカを死なせない為のポイント
メダカを死なせずに冬眠させ春に目覚めさせるにはどんなことに気をつければよいでしょう?冬眠中の危険について考えてみましょう。
まずは、メダカを凍らせてしまう人がいます。水深の浅い容器のまま屋外で放置するともちろん中身の水とメダカが全て凍ってしまいます。
さすがに、低温にも強いメダカでも氷漬けになってしまうと生きてはいられません。かならず、全ての水が凍ってしまわないよう、ある程度の水深と水量が
ある飼育容器を使用しましょう。例え、水の表面が凍ってしまっても水底でメダカはじっと生きてますので刺激あたえないようにしましょう。
日中の温かい時にメダカが水面に浮いてきている場合だけ少量餌を与えるのもいいかもしれませんが
あくまで少量で消化不良にならない程度、水質を悪化させないように気をつけてください。冬の水替えが気になる方もいるかもしれませんが、
冬眠が始まるほどの真冬の間はできる限り水替えは避けるようにしましょう。体力が落ちたメダカを動かす・刺激を与えること自体がいいことではありませんので
冬眠が始まる前に冬の間にそのまま元気に春を迎えられるよう万全な状態にしておいてください。
ダルマメダカなどは、通常の体型のメダカより弱いところがあります。水温が下がってきた時点で転覆病を発症したり、
無事に冬眠して屋外越冬をできる確率は他のメダカより低いでしょう。ダルマメダカなどをどうしても残したい場合は水温が下がりにくい場所に置いたり、
屋内へ退避させたり他のメダカより優遇させたほうがいいでしょう。
4.メダカの冬眠に必要な環境、冬支度・冬対策
5本セット 10cm前後 |
▲アナカリスなどでメダカの冬眠場所を用意してあげるのもいいかも・・・
まずは、十分な水量を確保した飼育容器が必要です。先ほども言いましたがメダカまで凍ってしまわないようにしましょう。飼育水が減っている場合は活性の落ちているメダカに刺激を与えないようにカルキを抜いた同じくらいの水温の水をそっと足してあげましょう。
なお、その時、ヤゴなどの水棲生物などが紛れこんでいないかできるだけ確認しておきましょう。せっかく十分な水量を確保した容器でも
水底に天敵の水生昆虫などが潜んでいたら全てが台無しですね。また、発泡スチロールなどは保温性が高くて良いのではないでしょうか。
いくら水温に強いとは言え、なるべく温かいにこしたことはありません。北海道や東北などの屋外越冬では簡易なビニールハウスで
覆ってあげる方もいます。それも生存率をあげる為にはとてもいいことでしょう。他にはアルミシートを外側に貼り付けたり、飼育容器の前にプラ板などで
囲ってあげて直接、風が吹き込むのを防ぐ、冬の間だけ保温性を高めるために発泡スチロールの容器に移動するなどの冬対策の方法もあります。
睡蓮鉢で越冬できないというわけではありませんが、なるべく凍らないよう、水温を下げないよう工夫するにこしたことはありません。
さて、ここで水底に落ち葉を入れるという方法が
良いという方もいますがこれも意見がわかれるようです。落ち葉が腐って水質が悪化するのでは?という意見や落ち葉が発酵すると
熱を出すので良いという意見もあります。いろいろな意見はありますが水底まで氷つくような環境にならなかったりすれば、
冬だからといって特別に慌てなくてもいいように思います。しいて言えば水底まで氷つかないようにする、なるべく水温がさがらないように
気をつけるというところがメダカに対する飼育者の冬支度でしょうか。落ち葉のベッドを用意するのは飼育者の好みでメダカ達からしてみれば環境に合わせて冬眠するのは当たり前のことですから
人間は邪魔をしないようにしないといけませんね。
5.越冬・冬眠はどちらが簡単?ビオトープと屋内飼育
楽天市場をご利用ならお得に買い物ができる!
それではメダカを越冬、冬眠させる際は屋内と屋外のビオトープなどではどちらが簡単なのでしょうか?答えは簡単で、もちろん屋内飼育の方が越冬は簡単です。これは、屋内飼育なら
よほど室温が低い環境にならなければそもそも冬眠状態にならないことが多いでしょう。それならばメダカの餌食いと体型を見ながら餌を与えれていれば無事に越冬させることができます。
屋外の場合は暖かい季節だとメダカは元気に育ってくれますが冬になればよほど暖かい地域じゃない限りは冬眠状態に入りますので弱い個体は冬の間に淘汰されてしまうというのが
自然の摂理です。したがってどうやっても越冬が簡単なのは屋内飼育ということになりそうですね。
6.メダカの稚魚の越冬・冬眠について
メダカが稚魚のまま、冬を迎えてしまった場合はどうなるのでしょうか?こちら悩みで検索している方もいるようですが、稚魚の場合は
当然ながら越冬・冬眠はより難しくなります。他の動物が丸まると太って冬眠、越冬しようとすることからも分かるように、やはり、
メダカも大きく成長し、栄養を蓄えた個体のほうが冬を生き延びる可能性は高いといえるでしょう。水温が下がった後に
いくら稚魚に餌を与えようと稚魚はほとんど成長することはありません。
暖かい季節にどれだけメダカを成長させることができたかということで越冬できる確率は格段に変わってくるということです。
1センチにも満たないような稚魚は冬眠中に力尽きることの方が多いと思っていたほうがよいでしょう。
ただし、これは屋外飼育の場合で、ある程度、冬眠状態に入らない屋内飼育の水温でなら季節はあまり感じずにすんなり越冬できるでしょう。
小さな稚魚をどうしても死なせずに越冬させたい場合は、屋内に移動するべきだと思いますし、
強い個体さえ残ればいいという考えなら屋外で稚魚の越冬にチャレンジするのも良いかもしれません。
ただし、その場合は冬を越せずに稚魚が全滅するというリスクがあるということを知っておいてください。
7.メダカは氷がはっても生きていられる?
メダカが冬眠しているときに気温が下がれば水面に氷がはる場合もあると思います。メダカの越冬初心者はメダカが氷の下で動かない場合、死んでしまったと思うかもしれません。ですがそれは間違いでほとんどの
場合は生きています。水温の低下による冬眠状態なので動かずにじっとしているだけで死んでいるということではありません。そういった場合は生きてるか確認するために冬眠状態のメダカを刺激する方が危険です。
とはいえ、寒い地方だと氷が水面だけでなく水中の深い部分まで到達するとメダカが凍ってしまうのでさすがにそれは生きていられません。水面が凍るのは大丈夫ですがメダカが凍ったらアウトなので最低でも容器の水が全て凍るような状態にしないということは
心がけておきましょう。
8.メダカの冬越に発泡スチロールが有効なわけ
冒頭でサラッといいましたがもうちょっとだけ、メダカの越冬に発泡スチロールが有効な理由を書いておきます。メダカの飼育歴がない人は当然わかっていると思いますが、
発泡スチロールは上の写真のようなメダカ用の飼育容器が作られるほど優秀な素材です。
日中に受けた日差しを保温してくれるという効果と夜の寒さからの断熱・保温してくれるという効果があるからです。メダカが氷がはっても生きていられるが、メダカが凍ったら生きていられないと書きましたが
発泡スチロールはその保温効果からメダカが冬眠している水面より少し深い場所が凍りつくことを防ぎやすくなります。夏の断熱効果も期待できますが、冬でもメダカの命をすくいうる容器と言えるわけです。
9.冬眠からの目覚め
春がおとずれ、日照時間が長くなってくると水温も上がってくるので徐々にメダカ達の動きが 活発になってきます。地域にもよりますが3月くらいが冬眠からの目覚めの季節でしょうか。 メダカの活性が上がっていくのにあわせて餌の量も増やして冬眠の間に失った体力を取り戻させてあげましょう。
10.まとめ
特別に手間もかけず、冬の間に放っておいても無事に冬眠~越冬をしてくれるメダカも沢山いると思いますが、 せっかく飼育しているメダカなので餌のタイミングや水温管理を少しだけ考えてあげて元気に春を迎えられるように してみませんか?(^^)