カボンバ(カモンバ)の増やし方と育て方、水草初心者の注意点!
カボンバ(カモンバとも呼ばれる)はとてもメジャーな水草で、金魚藻としても有名なのではないでしょうか。マツモやアナカリスも金魚藻として有名ですが、実はそれらに比べると カボンバは気をつけるべきところが多い水草です。それではカボンバはどういった水草か?育て方や増やし方などについて紹介してみます。
カボンバの増やし方と育て方、水草初心者の注意点!のコンテンツ
- カボンバはどんな水草?
- カボンバの育て方
- カボンバの増やし方・増え方
- カボンバが枯れる・溶ける理由・原因
- カボンバにコケが付着するような場合
- 金魚やエビ、メダカなど、生体との相性
- カボンバの特徴・メリット・デメリット
- 美しいカボンバの動画
- まとめ
1.カボンバはどんな水草?
カボンバは、見た目も美しく比較的育成も容易な多年生の沈水植物です。金魚藻と呼ばれることからわかるように、その歴史も古く昔から、金魚やメダカの飼育(もちろん熱帯魚にも)には定番の水草とされています。
全国に普及して長く今では、ほとんどのアクアリウム販売店でみかける事ができる水草のため、割と軽視されがちな水草でもあります。
実は北米原産の外来種で日本でも河川や池などで野生化していることなども、軽視されがちな理由なのかもしれません。ただし、そういった色眼鏡で見なければカボンバ単体でも十分に美しく、レイアウトに
使用しても良いアクセントになるというなかなか侮れない水草でもあります。
ただ、先程からカボンバの育成は容易と言っていますが、他の金魚藻とよばれるアナカリスやマツモ程、育成は容易ではありません。アナカリスやマツモと同じ感覚で育てようとすると枯らしてしまうことも
あるでしょう。根があっても底床に根付かせずに育成することのできるアナカリスやそもそも根がなく水中に浮かべておくだけで育成できるマツモとの大きな違いの1つに、
カボンバは根が底床に根付いていないと育成できないという点があります。ここが少しだけ育成方法が違う点でもあります。
それでも、カボンバは低価格で美しく、水草の森も作れるとても便利な水草で、日本でも育てやすい水草の部類に入ります。
育ててみる価値は十分にありますので是非、挑戦してみてください。
それでは、カボンバの育て方からご紹介してみます。
2.カボンバの育て方
カボンバをは、外来種なうえ、野生で勝手に自生しているため、適当に育てても勝手に育つ水草と思われている方も多いと思いますが(実際、私も昔は金魚藻として有名だから育成も
ものすごく簡単と思い込んでました)水槽でカボンバを育成する条件は15℃〜28℃程度、水質はpH5.5〜7程度とされているように、わりと適正な水質が狭い水草だということがわかります。また、
アルカリ性や硬水といった水質も苦手でアルカリ性の強いサンゴ砂などでは長期間に渡ってカボンバ
を育てるのは難しいでしょう。
このぐらいの水質条件なら金魚やメダカの育成条件と重なるから簡単に育つと思われていたのかも知れません。確かにカボンバの育成条件にあっていれば簡単に育てられることでしょう。
ただし、それはカボンバを育てられるというだけ(必ず育つとも限りませんが)で必ず美しく、元気に育つかというとそういうわけでもありません。
それでは、どういった環境ならカボンバのを美しく、健康に育てることができるのかというと、やはり、他の水草、植物と同じように光量や肥料、二酸化炭素の管理も大事になってきます。
具体的にどういった環境が望ましいかというと屋内育成での光量は最低20W2本~4本程度の光量があったほうがいいでしょう。もちろん、高光量の方が育成は容易です。
カボンバの肥料については、比較的肥料は少なめでもいいですが、やはり無いよりはあったほうがいいです。カボンバは育てる環境によって葉の色がグリーン~ライトグリーンと変わってきます。
低光量の方がライトグリーンになりやすいとされています。どの程度の光量でどのくらいの色合いになるのか実際にカボンバを育てながら観察してみるのもいいかもしれませんね。
3.カボンバの増やし方・増え方・植え方
5本セット 10cm前後 |
それではカボンバの増やし方・植え方について紹介してみます。まずは、カボンバの増やし方ですが、カボンバは、底床に根をはって成長する有茎水草です。先程も言いましたが、
根付かせずに水中に浮遊させるだけでは育てることはできません。まずは、カボンバの増やし方についてですがカボンバは底床に根をはり、成長してくると脇芽を出す場合があります。
その場合、脇芽がある程度成長したところで茎の節の下から5ミリ程度を残しカットします。
そのカットした脇芽を底床に差し戻しすれば、カットした茎の部分から根を伸ばしてまた、底床に根をはってくれます。この時のポイントは、脇芽の下部に根がでている部分があれば、
その根を残して茎をカットし、土中に植えれば底床に根付くのも早くなるでしょう。カットするときは、手でちぎったりするのではなく、よく切れるハサミで茎の断面をスパッと切ったほうが
カボンバに対するダメージが少なくてすみます。
また、カボンバの脇芽がでていない場合でも、長いカボンバの茎をカットし2つに分けた後、カットした上部分と下部分を各々を低床・底砂に差し戻しすれば、
上部分は茎から根がでて底床に根付いてくれますし、下部分は、脇芽をだして成長してくれます。そうすることでカボンバを1本から2本に増やすことができます。
カボンバを植え込む時についてですが、ショップでカボンバを購入した際に、根本を固定している事が多い鉛やウール、スポンジなどは綺麗にとって植え込むようにしましょう。
短期間、水中にストックさせておく場合なら問題ないかもしれませんが、長期間水中でカボンバを育成したい場合、鉛などを巻いている部分の茎や根が腐ってしまう場合がありますので、
実際に植え込む場合は必ず、根元のウールや鉛などは外すようにしましょう。
4.カボンバが枯れる・溶ける理由・原因
金魚藻の中に入れられていることからもカボンバの育成が容易な部類というのはわかるとは思いますが、やはり枯れる時は枯れます。
枯れる原因、溶ける原因は色々だと思いますが、いくつか原因とないりそうなものをあげてみます。
例えば、低床(底砂)は、ソイル(土)ですか?大磯砂などの砂利系ですか?カボンバは肥料が少なくても育てやすい水草とはされていますが、
やはり、肥料が無い状態では育ちません。ソイルなら問題ないかも知れませんが、大磯砂など砂利ならカボンバが肥料や根から吸い上げる養分が足りないのかも知れませんよ。
砂利の底砂で見事に水草を育てる人もいますが、それは詳しい知識があってのことで、初心者が砂利の低床にカボンバを植え込んだ場合は早いうちに枯らしてしまうことも多いでしょう。
水草のことをよく知った熟練者でないのならまずは、ソイルなどの土で育ててみることがおすすめです。
カボンバに必要な光量は足りてますか?光量が弱めでも育つことはありますが、
アヌビアスなどの陰性植物のように、少ない光でも元気に育つというわけではないと思います。
できるだけ、光量はあったほうがいいでしょう。もちろん、室内灯だけで育てるのも無理があると思います。
カボンバが育成できる水質になっていますか?金魚やメダカが快適ならほとんどの場合大丈夫だと思いますが、極端に酸性、アルカリ性に傾いてくるとやはりカボンバは環境の変化に耐えきれず
枯れてしまいます。pH5.5〜7程度をできるだけ保てるような環境・水質にしましょう。
カボンバ育成に必要な水温の範囲になっていますか?屋内で育成する条件は15℃〜28℃の間ぐらいには保ちたいところです。思ったより適正温度が狭いなと感じるかも知れませんが、急激な水温の変化や、
高水温、低水温は水草を枯らす・溶かす原因になります。
5.カボンバにコケが付着したら?
Lサイズ 10匹セット 2cm前後 |
マツモのときと同じような対策ですが、カボンバにコケが生えてきた場合は、エビに食べてもらったりするのがいいでしょう。
ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなどを投入すればコケまみれになる前に綺麗にカボンバを掃除してくれますよ。
ただし、ヤマトヌマエビなどは特に水草を食害しやすいので入れすぎには注意しましょう。
それと、エビにコケを食べてもらうぐらいでは解決できないのであれば、他のコケ対策を考える必要があります。
コケが生えるということは、水中の養分が水草には吸収しきれないくらい過多になっているということですので水槽の水換えをしたりして対策をする必要があります。
水換えをしていてもコケの勢いがすごいという場合は、根本的な飼育環境がよくないということなので、飼育している生体の数を減らしたり、
肥料を減らしたり、濾過フィルターを、より強力にしたりと水中の養分過多・富栄養化を防ぐ方法を考えましょう。
6.金魚やエビ、メダカなどカボンバと生体との相性
アナカリスとやマツモと同様に金魚藻という呼び名もあるくらい、
金魚やエビ(ミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビ)、
メダカなどとの相性は良いです。メダカの産卵床になったり、エビの隠れ家になったり、金魚が眠る場所になったりといろんな意味で大活躍ですね。
ただし、カボンバもアナカリスやマツモと同様に、金魚やエビなどの生体の餌にはなりやすいかもしれません。
金魚などはお腹が減ればどんどん食べる可能正があります。やはり、金魚を飼育する時は柔らかい水草を入れる場合、食害は(全部食べられるかも)覚悟しておきましょう。
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7.カボンバを入れることによるメリット・デメリット
メリットは上記にもあげたようにメダカにしろ、エビにしろ生体にとってとても良い環境をつくってくれます。また、成長速度の速い有茎水草でもあるので
マツモやアナカリスほどではないにしろ、水中の養分を吸収し水質を安定させやすくはなるでしょう。
カボンバを使用するデメリットは、ほとんどないかもしれませんが、強いて言えば、どんどん成長して背丈が高くなるのでトリミングが面倒かもしれません。
もちろんレイアウトで使用する場合も、カボンバを前景に植え込むとあっという間にトリミングしないといけなくなるので、後景の水草として使用することになるでしょう。
また、何度もいいますがアナカリスやマツモほど丈夫ではないので、多少、カボンバの成長も気にして飼育環境を作ってあげないとカボンバを枯らしてしまうかもしれません。
8.美しいカボンバの動画
カボンバは初心者向けといわれるわりに、簡単に枯れることもあるような変な水草ですが、入手しやすい水草の中ではとても美しく人気のある水草です。上の動画でも楊貴妃メダカと明るい緑の カボンバがとても美しいですね。大分めだか日和で売り切れの場合は(水草)カボンバはアマゾンさんでも購入できますよ(^^)
9.まとめ
5本セット 10cm前後 |
いろいろ書いてみましたが、実際、カボンバはとても見ごたえのある美しい水草なのに、安価で入手しやすい水草です。アナカリスやマツモからのステップアップや、 そうでなくても水草レイアウトに使用したり、カボンバの森を作ってみるのも美しいのではないでしょうか。実は侮れない美しさのカボンバ、皆さんも飼育してみませんか(^^)/