アクアリウム初心者は、呼び名を知らない人もいるかもしれませんが、ポット入りの水草は上の写真のようなロックウールで栽培されたものが 販売されていることが多いのではないでしょうか。もちろん、メダカ飼育で使用される水草にもロックウールで栽培されたものがたくさんあるはずです。 アクアリストなら知っておいた方がよいロックウールのお話をしてみます。
そもそもロックウールとは?断熱材や保温材、吸音材?
そもそもロックウールとは、どういったものでしょうか?お話ししてみましょう。ロックウールは、岩綿(まあ、そのままですが)ともよばれ、
玄武岩などに石灰を混ぜて加熱などの加工をし(実際はすごく難しい手順みたいですが製造の手順はとり合えず置いておいて・・・)人の手を加え人工的につくられる「人造鉱物繊維」なのだそうです。知らない人がみたら、植物の繊維をほぐしたものに
手を加えて作っているのかなとも思ってしまいますが、なんと石などが主材料なんですね。
アクアリウムが趣味の方や、農家の方からすると植物の培地というイメージかもしれませんが、実際は、すぐれた耐火性をもち、
保温材や断熱材、吸音材などにすぐれているため、住宅や建築の分野で使用されることが多い素材です。建築中の建物に入ってみると似たような
素材のボードが置いてあったりしますが、実際に水草の培地に近いような素材のものだったとは驚きですね。
特に昔、発がん性があるということで大変話題になった(もちろん悪い意味で)石綿(アスベスト)に、似ていますがロックウールには、
発がん性はないため、建築物によく使用されています。ちなみにアクアリウムの場合などの場合は関係ないと思いますが廃棄する際は、
「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」として産業廃棄物として埋め立てなどにより処理しないといけないとのことです。
水草や植物の培地としてロックウールとは?
さて、ここからが本題ですが、水草や植物、農作物を育てる際に、どういった点がロックウールだと優れているのでしょうか? 簡単に、ロックウールの培地のメリットとデメリットをあげてみます。
ロックウール栽培のメリット
まずは、ロックウールはほとんど、無菌だということです。いらない雑菌を繁殖させる心配が少ないです。
さらに、植物の培地用のロックウールならPHが7程度に調整され、維持もしやすため植物を健康に育てやすいです。(元のロックウールの状態だとPHが高すぎるようです。
建物用のロックウールでは植物の育成は無理ということですね)
保水性ももちろん抜群で、肥料を与えても保持しやすいことでしょう。そのため、水草以外の水耕栽培でも使用される事が多いです。
ただ、デメリットも当然あるので理解しておきましょう。
▲植物の培地として使用するのはもちろんこのような専用品です。
ロックウール栽培のデメリット?水草導入時の注意点
まず、デメリットとしては、水草の根についているロックウール長期において外さないまま、植え込んでいると、植物の育成を妨げたり、ロックウール自体が
腐食してしまうということです。当然、根に酸素や養分が行き渡りにくくなったりもしますね。
さらに、海外から輸入された水草の場合、検疫対策のため、出荷する時に農薬につけられます。そして、ロックウールに染み込んだ農薬はその後も
中々抜けることはありません。こういったことから、輸入された水草をロックウールがついたまま、生体のいる水槽に入れてしまうと、農薬などに敏感な
メダカだけなら大丈夫なことが多いですが、エビやミジンコなど、農薬に弱い生き物は死んでしまうことになります。エビについてはミナミヌマエビ・・・可愛いけど、いろいろと可哀想な存在という件
などの記事も書いているので参考にしてみて下さい。どのサイトやブログをみても水草を植え込む際にはロックウールを必ず外すようにと書かれていると思いますが、
こういったことが理由なんです。
自分でもできる?ロックウールを使った水耕栽培
ロックウールというのは、植物育成用というものがたくさん販売されていておもったより、安く入手できる場合もあります。水耕栽培の理屈ををすごく簡単に説明すると、
ブロック型のロックウールに穴を開け、水草や植物の種、苗を液肥の入った水につけ、その水を循環させるというものです。(もちろん、植物を育成するための照明が必要です)
詳しい方法は長くなるのでは書きませんが個人でもたくさん水耕栽培に挑戦している方はいますので是非検索してみてください。
▼以下のような植物育成用のLED照明やロックウールの培地があれば案外簡単に効率よく費用も安く室内栽培ができるかもしれませんよ(*^^*)
長くなりましたがこの記事がアクアリストの皆さんに何か少しでもお役に立てれば幸いです。読んでくださり、ありがとうございました(*^^*)
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