皆さんは、レッドチェリーシュリンプというエビを知っていますか?アクアリウムが趣味でしたらほとんどの方が知っているような気もしますが、
今回はエビ飼育の初心者さんなどに向けてお話してみようと思います。
ミナミヌマエビなどについてもっと詳しくしりたい方は、大分メダカ日和のメダカの飼育マニュアル(メダカの飼い方を学ぼう)なども合わせてごらんください。
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レッドチェリーシュリンプとは、どんなエビなのでしょうか?
レッドチェリーシュリンプは、台湾産のヌマエビを赤色に改良したもので、もともとミナミヌマエビなどによく似た
(ほとんど同じ?)ヌマエビです。ミナミヌマエビの改良品種と思ってもいいぐらい習性や生態は似ています。
ヌマエビといっても、似ているのはミナミヌマエビで観賞魚用のエビとして同じように有名なビーシュリンプやヤマトヌマエビとは
全然別物になります。外観の特徴で言えば約4cm程度と小型で、まあ、そのあたりもミナミヌマエビとほとんど同じでしょう。
レッドチェリーシュリンプを実際飼育している私の意見も交えて以降はもう少し詳しくお話ししてみます。
レッドチェリーシュリンプの餌・食性は?
上の画像のレッドチェリーシュリンプの食性は、雑食と言っていいぐらいなんでも食べます。よく、茹でたほうれん草や野菜などを餌に与えると良いなどと紹介されることがありますが、
もちろんそれもいいでしょう。(食べ残った餌は腐敗して水質を悪化させるので要注意です)ただし、先程もいいましたが、レッドチェリーシュリンプは
雑食なので苔も食べますし、メダカや熱帯魚などありとあらゆる餌を食べます。
そのため、アクアリウムでは観賞目的に飼育する場合もありますが主にヌマエビたちは水槽の掃除屋さんとして飼育される方が多いようです。
私の実際の経験からいっても
水換えを一度もしたことのないモスの生い茂ったボトルアクアリウムのなかで平気で苔や微生物だけを食べて一年以上生存しています。
もちろん、レッドチェリーシュリンプの様子に異変もなくとても元気なままです。このあたりの丈夫さも、ミナミヌマエビとほぼ同じです。
レッドチェリーシュリンプの習性は?
主に、底床の上を歩いていたり、魚がいれば、物陰で隠れているような事が多いです。よく観察してみるとわかると思いますが、いつも忙しく
ハサミを動かし苔を食べたり、魚の残り餌を食べたり、柔らかくなったて枯れた水草を食べたり、デトリタスを食べたりとにかく何かを口に運んでいる様子が見て取れます。
慣れというものがあるのか、最初は人の気配や魚に怯え、水草や石などの物陰に隠れがちですが、
メダカなど小型の魚と飼育する場合は平気で底床の上や水中を歩いたり泳いだりするようになります。
レッドチェリーシュリンプは、わりと活発で観賞しやすい愛らしいエビなんです。
レッドチェリーシュリンプは脱皮をする
あたり前ですが、レッドチェリーシュリンプも脱皮をします。そこら中に脱ぎ散らかします(笑)そして、脱皮した自分の抜け殻を食べてたりもします。
自分の抜け殻を食べる行為にはミネラルを再び回収するという目的もあるようです。
あまりにも脱皮した抜け殻だらけになると水質を悪化させる要因になるかもしれませんが、
レッドチェリーシュリンプが食べている間ぐらいは、取り上げずに放っておいたほうが良いかもしれませんね。
レッドチェリーシュリンプの性別・繁殖について
さて、レッドチェリーシュリンプは簡単に繁殖させることができます。性別、雄雌の見分け方は、簡単にいうと、雌の方が発色がよかったり、
体が大きかったり、尾が大きかったりという特徴があります。成熟した雌ならば体のなかに黄色い卵巣が透けてみえます。
レッドチェリーシュリンプの繁殖については、とても簡単で、繁殖を狙わずとも雄と雌を入れておけば、勝手に繁殖した!という方がたくさんいます。
狙って繁殖を行うのであれば、ソイルを使用した弱酸性〜中性の水質で、水温24~25度程度、ウィローモスやミクロソリウムなど、水草を
繁茂させておけば良いでしょう。
うまくいけば、雌の抱いた卵に雄が精子を振りかけ、受精した黄色い卵を抱卵した雌をみかけることができるでしょう。じっと、観察していると、
お腹の卵に親エビが新鮮な水を送っている姿が見て取れて可愛いです。
もちろん、孵化した稚エビを無事に育てたい場合は、
メダカや熱帯魚などの稚エビを捕食する可能性のある生体とは隔離したほうがたくさんの稚エビを大きくすることができます。
稚エビの餌に関してもやっぱり特別に稚エビように餌を与えなくても、親のレッドチェリーシュリンプと同じように
そこらにあるコケやデトリタスや魚の残り餌などを食べて勝手に成長してくれます。
捕食者に対して、孵化した稚エビが圧倒的に多い場合は、混泳していても水草の森や茂みなどを作ってあげていれば、生き延びた稚エビは
大きくなれることでしょう。
※抱卵中は、水換えなどレッドチェリーシュリンプに脱皮を促すようなストレスを与えないことをおすすめします。抱卵中に脱皮をすると
抜け殻と一緒に卵もとれてしまう場合があるので注意しましょう。
レッドチェリーシュリンプとミナミヌマエビは交雑する?
もともとがごく近縁な種類なエビということもあり、同じ容器で飼育すると当然のように、交配して種が交雑します。
そして、品種改良で作出されたレッドチェリーシュリンプはどんどん原種に近いミナミヌマエビの見た目に近づいてきます。
同様に、下記で紹介するようなレッドチェリーシュリンプの色違いのシュリンプ達も近縁のヌマエビがもとなので、混泳すると
どんどん原種に近づいていきますので繁殖させたい場合は、交雑するカラーシュリンプやミナミヌマエビなどは同じ水槽で
飼育しないことが基本です。
レッドチェリーシュリンプの違い、屋外飼育について
個人的には、ここが一番大きな違いのような気もしますが、ミナミヌマエビは日本の在来種ということもあり水が凍るような、
水温でも、活性こそ鈍くなりますが平気で、越冬する事も可能で、屋外飼育もへっちゃらです。
一方、レッドチェリーシュリンプは改良品種だからか、もともとが台湾産のエビだからか、
水温14-29℃で最適な飼育水温は22℃ほどとミナミヌマエビに比べると低水温が苦手なようで屋外での越冬や冬の飼育は難しいです。
(まれに、屋外でも越冬する頑強なレッドチェリーシュリンプもいるようですが)
個人的にはこの点だけが、飼育が容易な部類のエビとされるミナミヌマエビとの数少ない違いのような気がします。
レッドチェリーシュリンプ育成の準備についての動画
こちらの動画ではレッドチェリーシュリンプの飼育環境を整えるための説明をしてくれているので紹介してみます。個人的には、 そこまで気を使わなくても飼育できると思いますが初心者は一度参考に見ておくのもいいと思います。
最後に:レッドチェリーシュリンプから更に派生したシュリンプ達
レッドチェリーシュリンプのもととなった台湾のエビは、もともと色彩変異が出やすかったのか、現在ではレッドチェリーシュリンプの他に、下で紹介しているような
イエローチェリーシュリンプや、オレンジチェリーシュリンプなどの様々な色違いのバリエーションのエビが作出されています。
これらのエビもやはり、ビーシュリンプなどとは違い、ほとんどミナミヌマエビと同じで
エビの中では、飼育も繁殖も容易な部類なので、ぜひ、飼育・繁殖に挑戦してみてはいかがでしょうか?(*^^*)
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